年明けから1番人気が連敗中。波乱含みのAJCCも超大穴に激走ムードの予感 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 この馬もまた、前走のGI天皇賞・秋(10月31日/東京・芝2000m)こそ6着と掲示板を外してしまいましたが、それまでの11戦すべてが馬券圏内と安定した成績を残していました。そうした成績を含め、先週の土日の重賞(愛知杯と日経新春杯)で勝利を飾った勝負服(馬主=金子真人HD)と同じ、ということも人気アップの要因になるでしょう。

 しかし、この馬も重賞未勝利。その点に関しては、オーソクレース同様に"甘さ"があるように感じられます。また、距離2200mのレースは今回が初めて。この馬のベストは1800m~2000mだと思うので、1ハロンとはいえ距離延長の影響が心配されます。

 こうしてみると、上位人気馬の信頼度は決して高いとは言えません。となると、今週も波乱含み、と僕は見ています。

 そこで、穴馬候補としてピックアップしたいのは、ステイゴールド産駒のマイネルファンロン(牡7歳)です。

昨夏の新潟記念で豪快な差しきり勝ちを決めたマイネルファンロン昨夏の新潟記念で豪快な差しきり勝ちを決めたマイネルファンロンこの記事に関連する写真を見る「マイネル軍団」として知られるラフィアン系の馬は、これまで松岡正海騎手が主戦を務め、彼は同軍団の馬のことについては全般的に詳しいです。実は、その彼が以前に言っていた言葉が頭に残っています。

 それは昨年、彼が骨折して戦線離脱中のこと。「マイネルファンロンは前に行くより、脚をタメたほうがいいかもしれないよ」という話をたまたま聞く機会がありました。

 同馬の調教には彼も乗ったことがあって、燃えすぎてしまう気性により、先行するとなかなか制御が難しい、ということでした。それゆえ、序盤は抑え込んで終(しま)いにその力を転化できれば、かなり脚を使える、という発想から出たのがその発言です。

 僕も乗っていた側なので、そのことはよく理解できてイメージは湧きました。

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