そろそろ荒れそうな毎日王冠。不気味なのは過去10年で波乱を演出したタイプに似た3頭 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 同馬は、昨年の毎日王冠でも3着と好走し、年明けのオープン特別・白富士S(1月30日/東京・芝2000m)でも2着と奮闘。さらに、2走前にはGIII新潟大賞典(5月9日/新潟・芝2000m)では重賞初制覇を遂げている。

 ただ、白富士Sのあとに臨んだGII金鯱賞(3月14日/中京・芝2000m)では6着に終わって、新潟大賞典を勝ったあとの前走、GIII鳴尾記念(中京・芝2000m)では1番人気に推されながら6着に沈んだ。

 こうなると、強豪集うここでは人気落ち必至だが、過去例からこの馬も無視することはできない。重賞で勝ち負けできる力があるのは確か。一発があっても不思議ではない。

 最後に、直近3走以内にオープン入りした「上がり馬」にも注意を払いたい。なにしろ、2011年に1番人気で優勝したダークシャドウをはじめ、同年5番人気で3着に入ったミッキードリーム、2014年に5番人気で3着と善戦したスピルバーグ、2017年に4番人気で3着となったグレーターロンドン、そして昨年、5番人気で3着と好走したサンレイポケットなど、こちらも過去に好走例が多いからだ。

 しかし今年、このタイプは不在だった。それでも、近いタイプの馬が1頭だけいた。4走前にオープン入りを決めたポタジェ(牡4歳)である。

 オープン入り初戦で白富士Sを快勝すると、その後も金鯱賞で3着、新潟大賞典で2着と重賞でも好走を繰り返している。今回は、GI安田記念(6月6日/東京・芝1600m)の覇者ダノンキングリー(牡5歳)と、GINHKマイルC(5月9日/東京・芝1600m)を制したシュネルマイスター(牡3歳)が「2強」を形成しているが、そこに割って入ることができるかどうか、注目される。

 毎日王冠のあとは、再び秋のGIシリーズが続いていく。もしかすると、ここに挙げた3頭がその軍資金を増やす手助けをしてくれるかもしれない。

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