キーンランドCはスプリント戦で
開花した「函館覇者」が突っ走る (2ページ目)
函館スプリントSの内容が実によかった。スッと好位2番手につけ、道中やや行きたがるところも見せたが、直線に入って追い出されると、あっという間に逃げたダイメイフジを交わす。最後は2馬身差をつけ、ゴール前では手綱を抑える余裕があった。
良馬場の芝1200m重賞で2馬身以上の差をつけて勝つのは簡単なことではなく、ここ2年では2018年シルクロードS(京都)のファインニードル、2019年セントウルS(阪神)のタワーオブロンドンだけ。2頭ともその後GⅠ馬になっている。勝ちタイムの1分07秒5もレース史上2位の好タイムだった。この内容や春の高松宮記念の走りからも、GⅠ級の力の持ち主というのは明らかで、キーンランドCでも上位を争うのは必至だ。
これまでの成績を見ると、4着以下に敗れている3回はいずれも1600m戦。1400m以下では9戦6勝2着2回という成績を残している。芝1200mに出走したのは今春からだが、スプリント戦のほうが適性が高かったのだろう。前走同様の「洋芝1200m右回り」という条件だけに、凡走は考えにくい。この馬を中心に馬券を組み立てるのが手堅いだろう。
2番手には別路線組からイベリス(牝4歳/栗東・角田晃一厩舎)を挙げたい。同馬は3歳時にGⅢアーリントンC(阪神/芝1600m)を勝利。重賞勝ちは1600mだが、1200mも6戦して2勝、3着2回と好成績を残している。
昨年のGⅡセントウルS(阪神)で3着に入っているように、重賞で勝ち負けできる力はある。前走のOP特別UHB賞(札幌/芝1200m)でも3着に入った。今回が休み明け3戦目となり、さらなる上昇が見込めそうだ。
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