外国馬がいないジャパンC。実績薄いが
成長著しい4歳馬2頭に期待 (2ページ目)
血統は、2010年のジャパンC勝ち馬、ローズキングダムと同じキングカメハメハ産駒。キングカメハメハの父キングマンボの系統からは、1998年エルコンドルパサー(父キングマンボ)、2005年アルカセット(父キングマンボ)、そして昨年のアーモンドアイ(父ロードカナロア)と、過去3頭の勝ち馬が出ていて相性は良好だ。
母ムードインディゴはGⅢ府中牝馬S(東京/芝1800m)勝ち馬で、伯母チャペルコンサートはGⅠオークス(東京/芝2400m)2着と、牝系は東京コースと相性がいい。ユーキャンスマイルはGⅢ2勝と実績では劣るものの、データでは好材料が揃い、競走馬の充実期を迎える4歳秋でもあるため、GⅠ初制覇に期待したい。
もう1頭、穴馬として挙げたいのがジナンボー(牡4歳/美浦・堀宣行厩舎)。父は2006年のこのレースやクラシック三冠を含めてGⅠ7勝、産駒も2頭でジャパンCを3勝しているディープインパクト。母は牝馬三冠のアパパネという、日本競馬が誇る超良血馬だ。
これまで重賞に出走したのは前走の新潟記念だけだが、ユーキャンスマイルとタイム差なしのクビ差2着と好走。ダービー馬の父、オークス馬の母が輝いた「東京/芝2400m」で、その良血が開花することも十分に考えられる。
以上、今年のジャパンCは、ユーキャンスマイルとジナンボーの成長著しい4歳馬2頭に注目したい。
■平出貴昭 著
『覚えておきたい世界の牝系100』(主婦の友社)
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