2019.11.07

エリザベス女王杯は4歳馬が手薄。
勢いのある3歳馬でより有力なのは?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

 11月10日、京都競馬場で3歳以上牝馬によるGⅠエリザベス女王杯(芝2200m)が行なわれる。

 このレースは、3歳牝馬三冠レース(GⅠ桜花賞、GⅠオークス、GⅠ秋華賞)を戦ってきた3歳馬と、4歳以上の牝馬の激突がテーマ。異なる世代のトップクラスの初対決で「どの世代が強いか」が大きな注目点となる。

 かつて、3歳牝馬限定レースだったこのエリザベス女王杯は、1996年から4歳以上の馬も出走可能になった。それ以降、昨年まで23回行なわれているが、3歳馬が8勝、4歳馬が10勝、5歳馬が5勝と、4歳馬が一歩リードしている。勝利しているのは3歳~5歳馬までで、6歳以上は2着1回、3着1回(いずれも6歳馬)の未勝利だ。データ上では4歳馬がもっとも好成績となっている。

 しかし、近年の日本競馬の傾向を考えると、このデータを鵜呑みにできないところがある。現役最強馬であり、10月27日の天皇賞・秋(東京/芝2000m)でGⅠ6勝目を挙げたアーモンドアイは4歳牝馬。そのほか、5歳牝馬リスグラシューは10月26日に牡馬混合のオーストラリアのGⅠコックスプレート(芝2400m)を勝利。同じく5歳牝馬のディアドラは、8月にイギリスのGⅠナッソーS(芝1980m)を勝利。この3頭はエリザベス女王杯に登録せず、今後も牡馬混合のGⅠレースに出走する。

 ほかにGⅠ勝ちのある現役4歳以上の牝馬は5頭いるが、その中で登録を行なったのは2017年GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神/芝1600m)を勝ったラッキーライラックのみ。同馬は昨年のGⅡチューリップ賞(阪神/芝1600m)以来、約1年8カ月の間勝利がない。4歳以上の顔ぶれはやや手薄といえるだろう。

 対する3歳馬は、秋華賞馬クロノジェネシス(牝3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)とオークス馬ラヴズオンリーユー(牝3歳/栗東・矢作芳人厩舎)が出走。どちらも前走でGⅠを勝って勢いのある2頭が今回は有力だろう。

 この2頭では、クロノジェネシスを上に見たい。前走まで、今年2月のGⅢクイーンC(東京/芝1600m)での勝利はあるものの、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ2着、GⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)3着、GⅠオークス(東京/芝2400m)3着と、GⅠでは惜敗が続いていた。しかし、前走のGⅠ秋華賞(京都/芝2000m)で悲願のGⅠ初制覇。オークス2着馬カレンブーケドールに2馬身差をつける完勝だった。