波乱ムードの関屋記念。絶好調ジョッキーが人気急落馬を勝利に導く (3ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 ということで、前走のGIII七夕賞(11着。7月7日/福島・芝2000m)で1番人気を裏切って評価が急落しそうなロシュフォール(牡4歳)を、今回の「ヒモ穴馬」に取り上げたいと思います。

関屋記念での巻き返しが期待されるロシュフォール関屋記念での巻き返しが期待されるロシュフォール もともと馬場がキレイで広いコースの東京、新潟などで実績を残してきた馬。道悪の福島コースでまったく動けなかったことは、致し方ありません。

 前々走のGIII新潟大賞典(4月29日/新潟・芝2000m)では、現在重賞3連勝中のメールドグラースや、七夕賞の覇者ミッキースワローと差のない競馬をしていました。今回、再び得意な新潟に舞台が戻って、前走からの巻き返しは十分にあるでしょう。

 これまで、芝の2000戦を中心に使ってきたことを考えれば、同じ新潟の重賞ならGIII新潟記念(9月1日/新潟・芝2000m)に向かうと思っていましたが、どうやら七夕賞後の反動が少なくて、元気が有り余っているようです。そのため、調子がいいうちに、早めに使ったほうがいいという判断になったみたいですね。

 そして、今回は田辺裕信騎手とコンビを組みます。目下、重賞では騎乗機会4連勝と絶好調です。

 先週のレパードSではハヤヤッコ、代打騎乗のアイビスサマーダッシュではライオンボスと、ともに見事な騎乗でした。今年の夏競馬における田辺騎手は、"ここ一番"での集中力に長けているように感じます。

 ロシュフォールくらい力のある馬に乗れば、またあっさりと勝利を飾ってもおかしくありません。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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