「本当の平成最後のGI」香港の2レースで
本命を突き崩す注目馬は?
4月28日、日本では平成最後のGIとして天皇賞・春が行なわれるが、同日に香港のGI2競走の馬券が日本でも発売される。泣いても笑っても、馬券が買える"本当の平成最後のGI"のため、大きく夢を追いたいところだ。
昨年のクイーンエリザベス2世Cで3着に入ったイーグルウェイ まず、短距離GIのチェアマンズスプリントプライズ(沙田・芝1200m)から。このレースにはGI香港スプリント(沙田・芝1200m)を連覇中のミスタースタニング(せん6歳)と、昨年の同レースの3着馬で、続くGIセンテナリースプリントカップ(沙田・芝1200m)を制したビートザクロック(せん5歳)が地元代表として立ちはだかる。
ミスタースタニングはデビュー以来の24戦で11勝、2着7回、3着3回、着外3回。ビートザクロックは20戦して7勝、2着8回、3着5回という成績からも、この2頭の安定感がとてつもないことがわかる。しかし、この2頭が前走のGIIスプリントC(沙田・芝1200m)で揃って敗れたように、つけいるスキがないわけではない。人気薄の馬が一角を崩すだけでも好配当が期待できる。
その2頭をスプリントCで破ったラタン(せん5歳)も、2強が前でやりあった"漁夫の利"という見方もできる。そもそもこのラタンと、同じ香港勢で同レース4着のピンウースパーク(せん6歳)はマイル志向の馬だったが、マイル戦線にはビューティージェネレーションという"怪物"がいるために矛先を変えてきた、というやや後ろ向きな経緯がある。そういった馬が人気になるようであれば、逆に疑いの目を持ちたい。
そこで注目するのが、ニュージーランドから遠征のエンゾーズラド(せん6歳)。通算28戦して7勝、2着5回、3着3回、着外13という成績で、直近5レースでは7着→1着→7着→1着→7着と安定感はないものの、GIに限れば2戦2勝と勝負強い。その2つのGIは、昨年と今年のテレグラフH(ニュージーランド/トレンサム・芝1200m)なのだが、昨年が74倍、今年が33倍というオッズでの勝利で、まさに"人気薄でこそ"という馬だ。
昨年から前走までの9戦ではわずかに3勝だが、敗れた6戦はいずれも斤量が130ポンド(約59キロ)以上で、勝った3戦は122ポンド(約55.5キロ)、126ポンド(約57キロ)、128ポンド(約58キロ)だった。今回は126ポンドのため斤量面での条件もバッチリ。さらに前々走のテレグラフHを勝ったときに記録した1分6秒95は、日本でも簡単にお目にかかれない好タイムであることにも注目したい。
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