2強に注目集まる根岸Sだが、異色の存在2頭が波乱を起こすかも...

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 今週からいよいよ東京開催が開幕します。

 以前にも触れたことがありますが、東京開催となると、やはり胸踊るものがあります。そもそも日本の首都ということもあって、東京競馬場はまさに日本の"顔"とも言えるコースで、GIレースがもっとも多く開催されます。競馬場のスケールが大きく、収容人数も他の競馬場と比べて圧倒的に多いです。ゆえに、騎手や厩舎、そして馬主さんや生産者など、競馬関係者にとっても、特別な開催となります。

 その東京開催の開幕週の重賞は、GIフェブラリーS(東京・ダート1600m)の前哨戦として確立されているGIII根岸S(1月27日/東京・ダート1400m)です。

 とはいえ、マイル戦のフェブラリーSとは異なり、根岸Sは1400m戦。スタート地点も、マイル戦は芝ですが、1400m戦はダートとなります。加えて、そのスタート地点から3コーナーまでの距離も違うため、前哨戦と本番では、ポジション争いや展開がかなり違ってくると思います。

 そうした点を考慮すると、根岸Sの結果がそのまま本番のフェブラリーSに直結するとは思えないところもあるのですが、昨年は勝ち馬ノンコノユメが本番も快勝し、一昨年は1着カフジテイクが本番で3着、2着ベストウォーリアが同2着に入線。3年前も勝ったモーニンが本番でも勝利を飾るなど、近年は本番での好走馬を次々に出しており、以前よりも注目度の高いレースとなっています。

 これは、ダート界も"スピード優先"になりつつあるということなのでしょう。すなわち、1400m戦でもスピード負けしない、ということが本番でも大きな強みになっていると考えられます。

 ならば、今年の根岸Sを占う際には、本番のフェブラリーS(2月17日)を意識して考えてみる必要がありそうですね。

 そうなると、まずは必然的にサンライズノヴァ(牡5歳)に目がいきます。昨年の2着馬で、本番でも4着と好走しました。ただ本番は、上位3頭とは水をあけられての4着でした。この時点では、まだGIを勝つまでには至っていなかったのでしょう。

 しかしその後、オープン特別で連続2着になったあと、続くオープン特別のアハルテケS(2018年6月9日/東京・ダート1600m)を快勝すると、そこから快進撃が始まって、3連勝でGIII武蔵野S(11月10日/東京・ダート1600m)を制しました。

 その勢いに乗って、GIチャンピオンズC(12月2日/中京・ダート1800m)にも挑みましたが、中京・ダート1800mは外からの追い込みが利き難いコース。大外へ出しての追い込みを真骨頂とする同馬にとっては、最も合わないコースと言えるかもしれません。結果、6着に終わりましたが、そうした条件を鑑(かんが)みれば、好走の部類だったと思いますよ。

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