舞台も展開も特異なJBCクラシックは「老練な3頭」に旨みあり (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 その先行力を武器にして、昨年はGIチャンピオンズC(中京・ダート1800m)で2着になるなど、一気にブレイクしたテイエムジンソク。今年は、年明けのGII東海S(1月21日/中京・ダート1800m)で勝ったあとは不本意なレースが続いているが、急激な衰えは考え難い。"忘れた頃の逃げ馬の一発"には、警戒が必要だろう。

 大西記者はもう1頭、センチュリオン(牡6歳)をオススメする。

「今春は、オープン特別の総武S(3月4日/中山・ダート1800m)、GIIIマーチS(3月25日/中山・ダート1800m)と連勝。それ以来となる前走のGIII白山大賞典(10月2日/金沢・ダート2100m)でも、2着と奮闘しました。

 同レースでは、逃げて快勝したグリムからは離されたものの、約半年ぶりの実戦で、慣れない地方の小回りコースだったことを思えば、上出来。何ら評価を落とす必要はありません。

 以前はスタートに不安もありましたが、好位につけられるようになって、安定して力を発揮できるようになってきました。攻め駆けするタイプではなかったのが、ここに来て動けるようになってきているのも、成長の証でしょう。

 元来叩き良化型で、今回は前走以上に動けるはず。GI初挑戦ですが、今の充実ぶりを考えれば、一発あっても不思議ではありません」

 5歳のケイティブレイブを筆頭に、4歳のサンライズソア、3歳のオメガパフュームと、人気どころは比較的若い。特異なコースで、熾烈な争いが予想されるなか、モノを言うのは経験だろう。ここに名前が挙がった、ベテラン3頭の大駆けに期待が膨らむ。

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