豪華絢爛の天皇賞・秋。人気の盲点となる3頭が身も心も温めてくれる (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 スピルバーグは、前年の秋に1000万下、1600万下と連勝。年が明けて、春にオープン特別も制して3連勝を飾ったあと、再び休み明けで臨んだ毎日王冠でも3着と善戦したが、一段とメンバーが増す天皇賞・秋では主力に数えられるようなことはなかった。

 だが、3頭は皆、5番人気の評価を覆(くつがえ)して戴冠。並み居る強豪をまんまと蹴散らして見せた。

 これらの再現を果たしそうな存在が今年もいる。サングレーザー(牡4歳)である。

 昨年、4連勝を飾って重賞制覇を果たした同馬だが、昨秋のGIマイルCS(京都・芝1600m)では3着。今春のGI安田記念(6月3日/東京・芝1600m)でも5着と、GIでは勝ち負けを演じるまでには至っていない。

 おかげで、前走のGII札幌記念(8月19日/札幌・芝2000m)ではマカヒキ相手に勝利し、2000mという距離も克服していながら、今ひとつ評価が上がってこない。

 これでもし、前述の3頭と同じく当日5番人気にとどまるようなら、なおさら面白い存在となる。金星の可能性は一層膨らむゆえ、同馬を軸にして勝負をかけてみるのも悪くない。

 秋の"古馬三冠"の第1弾となる天皇賞・秋。今年は、その舞台にふさわしいメンバーがそろった。そのハイレベルな戦いを存分に堪能するためにも、できるなら旨みのある馬券も手に入れたいところ。もしかすると、ここに挙げた3頭が、その"夢"を叶えてくれるかもしれない。

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