牧場も厩舎もトラックマンも絶賛。ワールドプレミアはどんだけすごい (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 マンデラの子として、そのワールドエース以来の牡馬誕生となったのが、ワールドプレミア。そのため、関係者の期待も大きいが、同馬にかかわってきた人々はどんな感触を得ているのだろうか。

 育成を担当したノーザンファーム早来の山内大輔氏は、春の取材でこんなコメントを残していた。

「背中の感じがすごくいいですね。トモ(※腰から後脚の付け根)などは、これから力がついていく感じです。ただその分、伸びしろは相当ありそうです。最初は線が細いところもありましたが、それもよくなってきました。今後、かなり成長してくるかもしれません」

 そうして、ワールドプレミアは現在、トレセンに入厩。調教の動きから、春当時に期待されていた成長が十分に感じられるようだ。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「ワールドプレミアの動きを見て、陣営は走りそうな手応えをかなり感じているようです。スタッフは『大跳びで、フットワークが上質。背中の使い方もすごい』と言って、『将来性はあるし、来春、大きなところを目指せる馬』と絶賛していましたからね。

 事実、まだ軽く仕掛ける程度の調教ですが、余裕たっぷりの様子。走る馬特有の身のこなしや雰囲気を持っています。期待の1頭と言えるでしょう」

 陣営の評価はすこぶる高いが、今年のダービー馬ワグネリアン(牡3歳)を輩出した友道厩舎ゆえ、その信頼性は高い。客観的に見ているトラックマンの口ぶりからも、同馬への期待は一層膨らむ。

 初陣の予定は、10月21日の2歳新馬(京都・芝1800m)。4000勝を達成した武豊騎手を背にしてどんな走りを見せるか、必見である。

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