注目スワーヴリチャードはバッサリ。安田記念を勝つ4歳馬は別にいる (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi /AFLO

 ここまで2頭の有力4歳馬を取り上げたが、その2頭にも増して充実著しいのがサングレーザー(牡4歳/浅見秀一厩舎)だ。昨年秋、500万下からの4連勝でGIIスワンS(京都・芝1400m)を勝ち、マイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)3着、GII阪神C(阪神・芝1400m)3着。今年に入ってからは昨暮れ以来のGII読売マイラーズC(4月22日/阪神・芝1600m)を1分31秒3のコースレコードで勝利して、ここに臨む。

 昨年後半は7月からの連戦もあり、GIでは勝ち切れなかったが、この春は安田記念を目標に定め、ここが年明け2戦目。十分な上積みも期待できる臨戦過程を踏んできている。

 父ディープインパクトの産駒は、今春の東京芝1600mのGIでは、ケイアイノーテックがNHKマイルCを、ジュールポレールがヴィクトリアマイルを勝利している。元々、マイルGIには強いが、この"血の勢い"も見逃せないところ。このレースでも2011年リアルインパクト、2017年サトノアラジンが勝利している。

 鞍上の福永祐一騎手は先週、ワグネリアンで悲願の日本ダービー制覇。さらに、管理する浅見秀一調教師はレインボーラインでGI天皇賞・春を、馬主のGIレーシングは前述のジュールポレールでヴィクトリアマイルを制しており、関係する人たちの勢いも十分だ。サングレーザー自身のみならず、血統、関係者の勢いで、一気のGI制覇に期待したい。

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