大物オブセッションは「広いコースが好き」。ダービーで真価を発揮か (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sports Nippon/Getty Images


ダービーの出走権獲得へ、青葉賞に挑むオブセッションダービーの出走権獲得へ、青葉賞に挑むオブセッション このレースぶりから、当然皐月賞での活躍も期待された。しかし、出走をかけて挑んだGII弥生賞(3月4日/中山・芝2000m)で、なんと4コーナーで大きく蛇行して7着惨敗。賞金加算どころか、本番への出走権(3着以内)も得られず、一冠目の出走は諦めざるを得なくなった。

 その後、目標をダービーに切り替えて、4月28日に行なわれるGII青葉賞(東京・芝2400m)に参戦する。そこで、クラシックへの挑戦権を手に入れて、本番での上位争いも虎視眈々と狙っている。

 とはいえ、弥生賞で見せた"逸走"と大敗ぶりが、やはり気になる。これについて、陣営はどう見ているのか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「弥生賞の4コーナーで見せた逸走について、鞍上のクリストフ・ルメール騎手は『(4コーナーの奥にある)待機所のほうへ行こうとした』と言っていました。陣営としてはその要因も含めて、これまで広いコースばかり走ってきて、初めて中山のタイトなコーナーを味わったこと、さらに、まだ本格化前で馬体が緩く、タイトなコーナーで加速させようとしたら馬が耐えられなくなったこと、などなど『複合的な要素が重なって、あの形になった』と分析しています。

 レース中に舌を出したりして、かなり幼い面もあるようです。ただ、2戦目までは広いコースで問題なく走っているので、『東京競馬場なら、再びチャンスはある』とスタッフは巻き返しへの自信を見せています」

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