いま話題の角居厩舎が大切に育てる、リンフォルツァンドは繁栄の一族 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 これら兄姉とまったく同じ血統を持つリンフォルツァンド。ここまで、どのような調整を重ねてきたのか、関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「牧場にいた頃から、きっちり乗り込んできたようですし、トレセンへ移動後も『いたって順調』とスタッフは話しています。実際に走らせると、『良血馬らしい、いいものを持っている』とのことで、スケールの大きさは十分に感じられるようです」

 初陣は、2月3日の3歳新馬(京都・芝2000m)を予定。順調に勝ち星を重ねていけば、春のクラシックにも何とか間に合うだろう。

 ただ、陣営としては、そこを意識しないで長い目で育てていく構えのようだ。先述のトラックマンが続ける。

「姉のタッチングスピーチは3歳の夏を越してからよくなりましたし、兄のムーヴザワールドも早い時期から重賞で奮闘していたとはいえ、本当に身が入ったのは最近です。リンフォルツァンドもまだ体に緩さがあるそうで、『兄姉と同じく晩成タイプかも』とスタッフ。『本当によくなるのはまだ先なので、じっくり育てたい』と話しています」

 丁寧に育てていけば、「きっと走ってくる」という手応えを陣営が持っているのは確かだ。それだけの血統背景があり、動きのよさもかなり高いレベルにあるのだろう。

 同馬を管理する角居調教師は先日、2021年2月での調教師引退を発表したばかり。リンフォルツァンドは、日本を代表するトップトレーナーの花道を飾る1頭となるのか。まずは競走馬として、輝かしい第一歩を刻んでほしい。

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