チャンピオンズCの過去3年が「ボーナス穴馬3頭」の名を教えてくれた (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 にもかかわらず、今年好走しているレースはすべて1600m以下の短距離戦。しかも、どのレースもメンバーが手薄だったという見方が強い。実際、1800m戦のチャンピオンズCでは過去3戦とも惨敗し、一線級が集った今年2月のフェブラリーSでも14着と大敗を喫した。

 その結果、GI10勝の肩書きがあっても、今回は人気落ち必至の状況だが、サンビスタの例からして、好走したレースの条件を過少評価して軽視するのは禁物だ。もともと2000m戦でも結果を出しており、2014年、2015年にはフェブラリーSを連覇した馬。実力の高さはピカイチの存在で、苦手な条件とはいえ、今の調子のよさなら一発あっても不思議ではない。

 最後に取り上げるのは、10番人気で3着となった昨年のアスカノロマン。こちらは、その年の春に重賞を2勝し、フェブラリーSでも3着になるなど、トップクラスの実力を見せていた。

 ところが、夏前の地方交流GI帝王賞で6着に敗れると、休養明け後のマイルCS南部杯でも4着、直前のみやこSでも2番人気に推されながら14着と大きく期待を裏切った。

 こうして完全に下降線をたどっていたため、アスカノロマンは一気に人気を落としてしまったが、本番ではきっちり復調。3着入線を果たした。とすれば、もともと力のある馬なら、調子を取り戻しさえすれば、人気が落ちた瞬間に馬券的においしい大駆けの可能性があるということだ。

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