キタサンも驚く「一発」あるヨ。ジャパンCの外国馬はクセ者ぞろい (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 そう語るのは、トラベリングヘッドラッド(調教師代理)のゲイリー・フェネシー氏。同氏は、ベタールースンアップも担当していた。

 かつてオセアニア勢といえば、ハードスケジュールをこなしながら、このジャパンカップでも破格の激走を見せるのが定番だった。日本の常識では考えられないローテや戦績だからといって、軽視するのは禁物だ。

 昨年に続いて参戦する、ドイツのイキートス(牡5歳/父アドラーフルーク)も侮れない。

 昨年は17頭立ての16番人気ながら、直線でインを突いて4着ゴールドアクターと同タイムの7着と健闘。当日は内側の馬場が伸びにくい状態だったことを考えれば、同馬の走りの価値は高い。

 そのイキートスが、今年は昨年よりも好成績を残してジャパンカップに挑んでくる。大きく敗れたのは、凱旋門賞(10月1日/フランス・芝2400m)の7着だけで、その他の5レースでは1勝、2着4回。前走のGIバイエルン大賞(11月1日/ドイツ・芝2400m)でも、昨年は4着完敗だったが、今年はクビ差2着と奮闘した。

 また、昨年は馬体の小ささが目立ったが、東京競馬場に現れた今年の姿は、昨年とは打って変わって堂々としたものだった。

「昨年よりも、ひとつでも上の着順に来られれば、上々ですね」

 ヤニーナ・レーゼ調教助手はそう謙虚に話すが、その話しぶりからは内に秘めた自信が伝わってくる。

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