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エリザベス女王杯は「GIがほしいわ」
と熱望する熟女馬2頭で勝負だ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by Yamane Eiichi/AFLO

 レースぶりも変幻自在だ。秋華賞は京都の芝2000mだったが、翌年のGII阪神牝馬S(阪神・芝1400m)では短距離も難なく対応。6歳時にはGIII東京新聞杯(東京・芝1600m)、GII阪神牝馬S(阪神・芝1600m)を逃げて連勝と、突然の脚質転換にも動じることなくあっさりと結果を残している。

 そして、昨年暮れのGI香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)で世界の強豪相手の5着に入ってからは中距離戦線で安定した走りを続け、今年のGII京都記念(2月12日/京都・芝2200m)では前年の香港ヴァーズ勝ち馬サトノクラウンの2着。そして、京都大賞典では4コーナー14番手からの差し切りで、重賞4勝目を挙げている。どんな戦法でも対応できる自在性は大きな強みで、名手・武豊の手綱さばきに注目したい()。
※9日午後に武豊騎手が今週の騎乗を取りやめることを発表。スマートレイアーは川田将雅騎手に乗り替わり

 かたやルージュバック。2歳時の新馬戦から3連勝で牡馬混合のGIIIきさらぎ賞(京都・芝1800m)を勝利。2馬身差の圧勝から、前年に引退したジェンティルドンナに次ぐ"女傑"候補として大きな期待を受け、GI桜花賞では単勝1.6倍の圧倒的1番人気に推された。しかし、同レースを9着に敗れると、続くGIオークスでも単勝2.7倍の1番人気に推されたものの2着に終わった。

 4歳時には牡馬混合のGIIIエプソムC(東京・芝1800m)、GII毎日王冠(東京・芝1800m)を連勝。果敢にGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)、GIジャパンC(東京・芝2400m)に出走したが、7着、9着と敗れ、4歳時もGIを勝てずに終わっている。

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