断然1番人気も沈む札幌記念。
「函館記念組」と「GI惨敗組」で荒稼ぎ

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 秋の大舞台を目指す強豪たちが集う札幌記念(8月20日/札幌・芝2000m)。夏競馬で唯一のGII戦とあって、例年GI馬やGIで好走歴があるメンバーが数多く参戦してくる。今年も、そんなGI戦線で上位に食い込んだ馬たちが人気の中心となりそうだ。

 しかしながら、決して馬券的な妙味がないわけではない。過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気はわずか2勝とやや苦戦気味。2009年には二冠(桜花賞、オークス)牝馬ブエナビスタを、7番人気ヤマニンキングリーが下したり、昨年は2000m戦に舞台を移した「マイル王」モーリスを、5番人気のネオリアリズムが負かしたりして、断然の1番人気が敗れる大番狂わせも何度か起きている。

 ならば、今年も穴馬の台頭、伏兵馬が人気馬を下す逆転劇を期待してもいいだろう。そこで、過去10年の傾向をもとにして、北の大地で嵐を起こしそうな馬を探してみたい。

 まず注目したいのが、GIII函館記念(函館・芝2000m)からここに向かってくる馬。過去10年の1~3着馬のうち、3分の1にあたる10頭が、前走「函館記念組」なのである。2013年の札幌記念は函館での開催となったが、1着から3着まで函館記念組が独占している(1着トウケイヘイロー、2着アスカクリチャン、3着アンコイルド)。

 舞台はともかく、何より興味深いのは、函館記念で好走しながらも人気にならない馬たちが穴をあけていることだ。

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