怪物娘ソウルスターリングに勝てるのは「元祖・怪物娘」ミスエルテだ (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by Yamane Eiichi/Aflo

 続いて、ソウルスターリングが勝ったチューリップ賞で2着に入ったのがミスパンテール(牝3歳・昆貢厩舎)。昨年7月札幌の新馬戦(芝1500m)以来約7ヵ月ぶりの実戦で、当日は単勝52.5倍の人気薄だったが、後方追走から上がり3ハロン33秒7というメンバー中最速となる鋭い差し脚を見せた。 父ダイワメジャーはGI皐月賞などGI5勝の名馬で、その妹は桜花賞馬ダイワスカーレット。母の従姉にオークス馬ウメノファイバーがいる牝馬クラシック血統だ。母の父シンボリクリスエスはGI有馬記念2勝の本格派で、成長力は十分。ひと叩きしての上昇も期待できそう。スタミナ比べでも力を発揮するだろう。

 リスグラシュー(牝3歳・矢作芳人厩舎/父ハーツクライ)は昨年のGIIIアルテミスステークス(2016年10月29日/東京・芝1600m)勝ち馬。昨年9月の未勝利戦(阪神・芝1800m)では牡馬相手に4馬身差の圧勝と強い競馬を見せていた。GI阪神ジュベナイルフィリーズでは2番人気に推されたが、大外18番枠からスタートで出遅れ、直線ではよく伸びたがソウルスターリングから1馬身1/4差の2着に終わっている。1枠2番から理想的な競馬で快勝したソウルスターリングとは対照的な内容で、スムーズな競馬なら同馬とはそれほど大きな差はないはずだ。

 それだけに、チューリップ賞で3着に敗れたのは不満が残るが、新馬戦でも2着に敗れているように、休み明けは走らないタイプと見ることもできる。馬体重もアルテミスステークス勝利時からは10kg重い438kgだったので、まだまだ上積みはありそうだ。母リリサイドは仏1000ギニー(桜花賞にあたるレース)で1位に入線しながら6着に降着となった"幻の桜花賞馬"。母の無念を日本で晴らしたい。

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