ドバイワールドカップ馬券的中へ。日本馬の調整具合をチェックしてみた (4ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu


 連覇を狙うポストポンド(牡6歳)、昨年の凱旋門賞2着のハイランドリール(牡5歳)などが出走し、最も激戦とされるシーマクラシックに出走するサウンズオブアース(牡6歳)も同じく水曜日、ダートコースで追い切りが行なわれた。こちらも日本で強い調教を行ない、ドバイ到着後は調整程度という調教プランだったが、この日はゴール前だけ気合をつけてのもの。「少し馬がリラックスしていたようだったので、最後にしっかりとやってレース向きの状態に調整しました」と藤岡健一調教師。もともと涼しい時期を得意としているだけに、目下のドバイの気候はこの馬にとって一番の追い風となりそうだ。一昨年の有馬記念2着、昨年のジャパンC2着のように、勝ち切れない一方で、相手なりに結果を出してきた。今回も強敵に臆することなく、一矢報いることを期待したい。

 ドバイターフには、日本からはヴィブロスのみが出走することになる。初の牡馬に混じってのGIが海外レースとハードルは高いが、「海外遠征は時期尚早で、早くて今年の秋かと思っていたのが、冬の間にこちらの思っていた以上の成長を見せて、これはいけると確信しての出走です」と友道康夫調教師は自信をのぞかせる。芝コースで長めに追い切られた様子に、「日本である程度作ってきましたが、これで(スイッチも入って)競馬モードに入ったと思います」と満足そうに続けた。ドバイターフは傑出馬不在で混戦模様。現時点では穴馬の一頭としか目されていないが、食い込む余地は十分にありそうだ。

 ゴールデンシャヒーンに出走するディオスコリダー(牡3歳)は、日本調教馬の中で一番最初にダートコースで追い切られた。まだまだ3歳で、古馬に混ざってのレースはそれだけで苦戦が予想されるが、「この1ヶ月で環境にも慣れ、一度こちらでレースに使ったことで上積みもあります。3歳馬の伸びしろに期待したい」と高橋義忠調教師は意気盛んだ。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る