2016.12.10

大混戦の香港国際競走。モーリス、
エイシンヒカリは有終の美を飾れるか

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

香港国際競走展望 後編

 昨年の香港国際競走(シャティン競馬場)で、日本調教馬が大きく存在感を見せたのが、香港マイル(芝1600m)と香港カップ(芝2000m)だった。香港マイルでは、当時アジア最強マイラーと称されていた香港のエイブルフレンド(父シャマーダル、せん7歳)らを、モーリス(父スクリーンヒーロー、牡5歳)が堂々の横綱相撲で撃破。この勝利で年度代表馬の座を決定づけた。その興奮が冷めやらぬまま迎えた、続く香港カップではエイシンヒカリ(父ディープインパクト、牡5歳)が単勝15倍の低評価をあざ笑うかのような圧逃劇を見せ、さらにライアン・ムーア騎手を配したヌーヴォレコルト(父ハーツクライ、牝5歳)が最内から伸びて、日本馬によるワンツーフィニッシュを飾った。

 今年も歓喜の瞬間が訪れるだろうか。


順調に追い切りを消化した、香港マイルに出走するネオリアリズム
 香港マイルには日本から、安田記念(東京・芝1600m)で3歳時の皐月賞(中山・芝2000m)以来、約3年ぶりに勝利を飾ったロゴタイプ(父ローエングリン、牡6歳)、札幌記念(札幌・芝2000m)を制したネオリアリズム(父ネオユニヴァース、牡5歳)、今シーズン1400mの重賞を2勝と覚醒の感があるサトノアラジン(父ディープインパクト、牡5歳)の3頭が挑戦する。特にロゴタイプとネオリアリズムは今年、モーリスを下している。

 迎え撃つ地元香港勢は、昨年モーリスに敗れ、その後、脚部不安で休養を余儀なくされたエイブルフレンドのほか、2015/16シーズンの最優秀マイラーに選出されたサンジュエリー(父スニッツェル、せん5歳)らがスタンバイしている。