アドマイヤの2億5000万円馬、アドマイヤアゼリの仕上がりは? (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 アドマイヤアゼリは現在、所属する栗東トレセン(滋賀県)の須貝尚介厩舎に入厩している。来年のクラシックを目指すには、そろそろデビューしておきたいところだが、現状では明確な予定を立てることなく、慎重に育てながら万全な態勢を整えていく構えのようだ。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「デビュー戦の日程は未定で、『成長に合わせてゆっくり進めていく』とスタッフは話していました。血統的にも大事に育てたい1頭のようで、『中途半端な仕上げでデビューさせるつもりはない』とのことです」

 アメリカを代表する名馬の息子だからこそ、丁寧に進めていくのだろうが、調教の動きなどはどんな様子なのだろうか。先述のトラックマンが続ける。

「正直なところ、現状の動きはまだ、それほど目立っていません。ただ、入厩してからあまり日が経っていませんし、やはりこの血統なので、ガラッと変わってくる可能性も秘めています。しばらく見守っていきたいですね」

 アゼリは3歳になって、それも11月という遅いデビューだった。その母と同様、息子の成長曲線が遅い可能性は十分にある。じっくり育てていく厩舎方針とマッチすれば、これから良化してくるかもしれない。

 全米で話題をさらった名牝アゼリの愛息。今度は日本から、アメリカのファンに向けて息子の活躍を伝えることができるのか。まずは初陣を飾る日をじっくりと待ちたい。

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