アドマイヤの2億5000万円馬、アドマイヤアゼリの仕上がりは?
厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第25回:アドマイヤアゼリ
1620年頃が起源とされるアメリカ競馬。その長い歴史において、「伝説的な名牝」と称される馬がいる。アゼリである。
2001年から2004年にかけて現役生活を過ごしたアゼリは、そのキャリアで11個ものGIタイトルを獲得した。2002年には、アメリカ競馬の「年度代表馬」を受賞。2010年には殿堂入りも果たしている。
彼女は引退後、日本に輸入されて繁殖牝馬となった。その子どもたちは常に注目を集め、ディープインパクトとの配合で2013年に生まれたロイカバード(牡3歳)は、競走馬のセリ市「セレクトセール」で2億4000万円(税抜き)という高額で落札された。
そんな彼女の子が、デビューを控えた今年の2歳馬の中にもいる。アドマイヤアゼリ(牡2歳/父ディープインパクト)である。
丁寧に育てられているという、高額馬のアドマイヤアゼリ その血統から多大な注目を集めるこの若駒は、全兄のロイカバード同様、セレクトセールで2億5000万円(税抜き)という高値で取引された。同馬の育成を行なったノーザンファーム早来では、その素質の片鱗を早々に見せていたという。担当した木村浩崇氏は、今春の取材でこう話していた。
「背中のよさを感じる馬で、硬さがないですね。乗り味はディープインパクト産駒ならではですし、走る姿を横から見ていても、そのよさがわかりますね。育成中は折り合いに気をつけた調教も行ないましたが、学習能力は高いです。いい雰囲気を持っています」
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