菊花賞で金星を挙げる条件を発見!「2強」を負かす候補は3頭いる (3ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 まずは、3000mのレースだけにスタミナがポイントとなる。ただその点に関しては、4頭とも2400mや2600m戦を勝っており、どれも遜色はない。

 そこで、観点を変えてみたい。確かに菊花賞ではスタミナが必要だが、一方で近年ではスピード能力を秘めていることも勝利の必須条件となりつつある。というのも、この時期の京都競馬場は"超高速馬場"になりやすいからだ。

 例えば2014年、トーホウジャッカルが従来の記録を1秒7も更新する3分1秒0という驚異的なレコードタイムをマークした。今年の京都開催も、2歳未勝利戦でレコードタイムが出るなど、かなりの"高速"状態となっている。よって、一定のスピードがないと厳しいだろう。

 昨年のレースを振り返ってみても、勝ち馬キタサンブラックは母父がスプリンターのサクラバクシンオーだったため、戦前は血統面から距離適性に疑問が持たれていた。しかし、その不安を一掃して快勝した。また、2着のリアルスティールも、母父は短距離色が強いストームキャットだった。

 要するに、もはや菊花賞ではスタミナ一色の血統では通用しないのではないか。一部スピード色が混ざった血統馬のほうが強いのではないだろうか。

 そう考えて先述した4頭の血統を見てみると、2頭の馬に注目がいく。シュペルミエールジュンヴァルカンだ。

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