差し馬優位の関屋記念。狙うは、前走で痛恨ミスのダノンリバティ

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 8月も2週目となり、暑さのピークを迎えていますね。そんな中、8月14日には新潟競馬場でサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念が行なわれます。

 舞台は、芝コース外回りのマイル戦(1600m)。最後の直線が東京コースよりも長いゆえ、向こう正面のスタート位置から3コーナーまでの直線はそれほど長くありません。それでも、距離は十分あるため、前半のポジション争いが激しくなることはなく、ペースは落ち着きやすいと思います。

 だからといって、先行馬が有利とは言えません。というのも、新潟・芝コースの最後の直線は、基本的に真ん中よりも外のほうが伸びる傾向があるからです。だいたい、直線が600m以上もあると、なかなか逃げ切るのは難しいもの。後方で控えて、直線で外目に出した馬のほうが好走するケースが多いです。

 昨年勝ったレッドアリオンは、スタートからしばらくして先頭に立ち、そのまま1着でゴール。見た目には逃げ切り勝ちのように見えましたが、実際には差しの競馬をしていました。直線でうまく脚をためて、終(しま)いよく伸びていましたね。

 今年も、おそらく差す競馬ができる馬が優位だと思います。そうなると、外差し決着だった中京記念(7月24日/中京・芝1600m)の上位入線組に、まずは注目すべきでしょうね。

 このレースにも出走する最先着馬は2着のピークトラム(牡5歳)ですが、僕が注目しているのは、3着だったケントオー(牡4歳)です。

 前走の中京記念、同馬はまずまずのスタートを決めながらも、後方まで下げて脚を温存。直線に向いたところでも、まだ最後方にいて、とても勝負圏内には入ってこられないと思いました。しかし外目に出すと、グイグイ伸びてきて3着入線を果たしました。

 大外まで出してしまうとロスが大きくなるのですが、馬場の七分どころを選んだこともよかったと思います。それにしても、その伸び脚は目立っていました。

 鞍上は、引き続き和田竜二騎手。主戦場は小倉ですから、そのまま残っていれば有力馬の依頼も多かったはずです。とすれば、たとえ重賞でも勝算がなければ遠征してこないと思います。それだけ、和田騎手も手応えを感じているのでしょう。楽しみな1頭です。

 中京記念上位入線組で注目したい馬がもう1頭います。5着だったダノンリバティ(牡4歳)です。

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