2016.08.04

いざ函館! ミルコ・デムーロ騎手が
絶賛した「うに丼」を求めて…

  • 新山藍朗●旅人 Traveler&text&photo by Niiyama Airo

 青森駅からフェリー乗り場までが、やたらと遠いのだ。

 そういえば、青森駅で道を教えてくれた女の子のふたり組が、「あそこに見える陸橋沿いをずっと行くんですよぉ」と言いながら、「本当に(歩いて)行くんですかぁ~」という顔をしてクスクスと笑っていた……。

 重いキャリーバックを引きずりながら、女の子たちが指差して教えてくれた大きな陸橋にたどり着き、その道沿いをひたすら歩く。国道には車がほぼ途切れることなく通っているが、その国道沿いの歩道を歩いている人などまったくいない。その道すがら、飲み屋もなければゲームセンターもないし、深夜営業のファミリーレストランも、コンビニエンスストアさえ見当たらない。

 本当に車が通る以外、人の気配がしないのだ。

 20分歩いても、フェリー乗り場を思わせるような施設も、看板も見えてこない。30分歩いても同じ。「本当にこの道でいいのか?」――そんな自問は何度繰り返したことだろうか。

 ここでバッタリと倒れたら、「ワタシはどうなってしまうのだろう……」とも思った。その疑問や不安を振り払うため、ひたすら大声で、ゆずだの、いきものがかりだの、石川さゆりだの、思いつく限りの歌を歌った。どうせ周りには、人っ子ひとりいないのだ。