競馬とカーレースは似ている。星野一樹がぶっちぎりでダービー予想 (3ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 最近はPOG(ペーパーオーナーゲーム)にも興味を持ち始めまして。そうしていろいろ本を見ていると、さらに生産者の考えや血統のトレンドとかも気になり始めて、また競馬の視野が広がって行くのを感じています。キリがないですね(笑)。

 それから、競馬そのものが血統のスポーツですし、ジョッキーでも横山典弘騎手、武豊・幸四郎騎手、福永祐一騎手など、いわゆるお父さんもトップジョッキーだった「二世」の皆さんがいますけど、実はその点については、自分も境遇が似ているわりに何か意識したということはないんですよ。改めて今そう考えてみると、逆に新鮮なぐらいで。

 でも、ここまで来るまでに、いろいろ周りから言われたり、気持ちのうえで大変だったこともあるだろうとは察します。僕も今でこそ「自分は自分、星野一義の息子であることも事実」と割り切っていますが、若い頃はそれを認められず、モヤモヤした時期もありました。父親のチームを2年でクビになったときに、すごく落ち込みましたけど、ここでちゃんと自分が「星野一義の息子だったから」ということに向き合えましたね。実際にスタートラインは恵まれていたはずなんです。それはもう受け入れよう、そこから先が自分の力なんだ、と。二世ジョッキーと言われる皆さんも、そういったものを乗り越える瞬間が何かしらあったんだろうなあとは思います。

 僕の予想のスタンスは、「そのレースで一番強い馬を探す」というものです。オッズとの比較で旨みがあるかどうか、というのはそれほど考えないので、1番人気でも「勝てる」と思えば普通に本命にします。だから、本命党でも穴党でもないですね。さまざまなファクターを取り入れつつ、いろいろな状況や展開をシミュレーションして、一番勝つ可能性の高い、言い換えれば「このメンバーで10回レースをやったら、どの馬が一番多く勝つか」という考えで予想します。ドライバーなので、ジョッキーの心理とかもかなり考えます。

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