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【競馬】武豊と縁ある良血馬。ポルトフォイユ、まもなく出陣 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 まさにポルトフォイユの血統は、武豊騎手が関わった名馬ばかり。それだけに、武豊騎手自身、同馬には注目しているという。そしてもちろん、それほどの血統馬ゆえ、育成に携わってきたスタッフたちの期待も大きい。担当したノーザンファーム早来の横手裕二氏は、ポルトフォイユの成長過程についてこう語る。

「ひとつ上の兄(ポルトドートウィユ/牡3歳)に比べて、最初は少し体つきが幼かったんですが、春を迎えて、たくましくなってきました。調教もこなせるようになり、こちらの抱くイメージに追いついてきましたね。体はメリハリがついて、背中も柔らかいです。これから、さらに変わっていきそうです」

 まったく同じ血統を持つ兄ポルトドートウィユは、まだ重賞タイトルこそ得ていないものの、昨年6月のデビューから安定した走りを披露。今年5月には、武豊騎手とともにGI日本ダービー(12着。東京・芝2400m)へと駒を進めた。

 そんな兄と比較して、ポルトフォイユはまた違った特徴を持っているようだ。横手氏が続ける。

「(ポルトフォイユは)柔らかさがありながらも、乗ったときの印象はパワフル。兄が持っていたような素軽さと違って、こちらは"トルク"がありそうです。加えて、最後にガンッと弾ける、ディープインパクト産駒らしさも持っています。体つきは、ポルトフォイユほうが、少し背が低くて幅がありますね」

 武豊騎手が兄の手綱をとったのは5戦目からだったが、弟のポルトフォイユとは初戦からコンビを組む。デビュー予定の舞台は、6月28日の2歳新馬(阪神・芝1800m)。はたして武豊騎手は、自身と縁(ゆかり)ある血統を持つこの若駒と、どんな物語を作っていくのか。偉大なる親族たちにも劣らぬ活躍を期待したい。

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