【競馬】大混戦の高松宮記念。有力馬の取捨は? (3ページ目)

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu

「今開催の中京はやや前が有利なイメージですが、1200mに関しては差しも決まっています。ハイペース必至のメンバーで、直線に坂があり、タフな設定の中京だけに、前がパッタリ止まるシーンが考えられるんですよね」
 
 デイリースポーツの「穴王子」こと豊島俊介記者は、逃げ馬2頭はともに人気も先行しすぎと判断する。

「まず、アンバルブライベンは、全8勝がいずれも直線が平たんなコース。単純なスピード勝負が向いており、中京では絶好のカモとなりそう。ハクサンムーンも、どちらかと言えばスピードタイプ。前走で復活の兆しを見せたが、個人的には今なお全盛時のムードには及ばないと思っています。キャラクター性もあって人気のある馬ですが、馬券的には手を出すと危ないと思います」(豊島記者)
 
 実際に新装(2012年)後の中京競馬場で行なわれた高松宮記念を振り返ると、逃げ馬で連対したのは一昨年のハクサンムーンただ1頭。ロードカナロアに最後まで抵抗しての2着は価値が高いものだが、当時のハクサンムーンがバリバリの全盛期だったことを考慮すると、現在のハクサンムーンに同じパフォーマンスを期待するのはリスクが大きく、豊島記者の指摘は確かにうなずける。

 では、穴候補はどの馬か。豊島記者が推奨するのはサドンストーム(牡6)サクラゴスペル(牡7)、そしてショウナンアチーヴ(牡4)の3頭だ。

「サドンストームはタフさを兼備した末脚が売り。中京は12年ファルコンS3着、13年CBC賞3着と結果を残しています。差しが生きる展開で大きく浮上しそうです。

 サクラゴスペルは前走でシフトチェンジに成功。尾関調教師も『中京1200mをイメージできる勝ち方だった』と差し切りVにご満悦でした。

 超大穴としてショウナンアチーヴ。2度目の6F戦で慣れが見込めます。中京に実績はないですが無欲の追い込みがハマりそうな予感も」

 群雄割拠の短距離決戦を制するのはどの馬か。

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