【競馬】フェブラリーS、連覇を狙うコパノリッキーは盤石か? (4ページ目)

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

 もう1頭、地方大井から参戦するハッピースプリント(牡4、森下淳平厩舎)も要注目だ。北海道所属だった2歳時に統一GIの全日本2歳優駿を勝利し、大井に移籍した3歳シーズンは羽田盃、東京ダービーと南関東二冠を楽々と制した。迎えたジャパンダートダービーでは、ゴール寸前でカゼノコの強襲に屈したが、その後も東京大賞典、川崎記念と強敵相手にともに4着と実力を示している。

 むしろ3歳以降の成績は、決して適距離ではない中でのもので、全日本2歳優駿が同じ左回りの1600m、父がサンデーサイレンスの仔アッミラーレということを加味すると、東京の1600mは好材料といえる。自在性のある脚質ももちろん、何より魅力的なのは、鞍上が金沢の若武者・吉原寛人騎手という点だ。古くはデビュー年にトゥインチアズとのコンビで中央競馬に挑戦し好成績を残し、地方競馬代表として臨んだ一昨年のワールドスーパージョッキーでは、世界の名手を向こうに、いきなり2連勝を飾った。昨年のJBCスプリントでもサトノタイガー(牡7、小久保智厩舎)で、あわやというシーンを作っている。中央のGIでも気後れはない。1999年メイセイオペラがこのレースを勝って以来の地方勢による中央GI勝利を狙っている。

 ここで4歳勢が上位を占めるようなら、一気に世代交代が進むかもしれない。ホッコータルマエほか、有力馬が回避したのは残念だが、今後のダート界を占う意味でも、見逃せない一戦だ。

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