【競馬】シンザン記念の穴は、名手が再度操るグァンチャーレ (2ページ目)
実際、仕切り直しとなった3戦目のききょうS(9月27日/阪神・芝1400m)は快勝。再び、その強さを見せつけました。好メンバーがそろった続くデイリー杯2歳S(11月15日/京都・芝1600m)も、3着に敗れはしましたが、次のGI朝日杯フューチュリティS(以下、朝日杯FS。12月21日/阪神・芝1600m)に向けての"試走"としては、まずまずのレースぶりでした。
ところが、肝心の朝日杯FSでは、まったくいいところがなく、11着と大敗してしまいました。これだけの結果を残している馬ですから、本来であれば、大きな不利があったとか、負けるにしても何かしら見せ場を作ったりするものですが、ナヴィオンにはそれがありませんでした。最初から走る気持ちがないように感じられました。
考えられるのは、馬場の悪化。やや重とはいえ、かなりノメる(上滑りしてうまく走れないこと)馬場だったように思います。おかげで、鋭い決め手が持ち味のこの馬にとっては、厳しい条件となりました。自らの"武器"を封印されてしまっては、さすがに成す術がなかったと思います。雨が降って馬場が悪くなった阪神コースでは、こんなふうに末脚勝負の馬が不発に終わるケースがよく見受けられます。
馬場の悪化が原因とすれば、比較的馬場のいい京都で、再度ナヴィオンは見直せます。凄まじい切れ味の復活を期待したいと思います。
ダッシングブレイズ(牡3歳)も気になる一頭です。昨秋の新馬戦(11月8日/東京・芝1600m)を勝ったあと、2戦目のこうやまき賞(12月14日/中京・芝1600m)でも2着と好走。1着馬と同タイムで、勝ちに等しい競馬を見せました。
関西馬ながら東京の新馬戦を使ったのは、「メンバーのレベルを考えて」ということもありますが、それ以上に「3歳春の大舞台を意識しての選択」という場合が多いと思います。3歳春のGIは、皐月賞やNHKマイルC、そして日本ダービーと、すべて関東圏で行なわれます。特に、ホースマンの夢である日本ダービーは、東京が舞台。ダッシングブレイズも、その大舞台を意識しての東京遠征だったのでしょう。
つまり、ダッシングブレイズはそれだけ期待されているということ。新馬戦の勝ちっぷりもよかったですし、ここで結果を出すようであれば、この春注目の一頭になるのではないでしょうか。
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