【競馬】マイルCS、ワールドエースが得意舞台で頂点狙う

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

「秋のマイル王決定戦」マイルCS(京都・芝1600m)が11月23日に開催されます。

「春のマイル王決定戦」の安田記念(6月8日/東京・芝1600m)は、ジャスタウェイ(牡5歳)が勝利しました。そのジャスタウェイは今回、次週のジャパンカップ(11月30日/東京・芝2400m)に向かうため出走しませんが、2着グランプリボス(牡6歳)をはじめ、安田記念に出走した17頭中、10頭がこの舞台に挑んできました。さらに、安田記念には出ていませんが、昨年のマイルCS(2013年11月17日)で2着のダイワマッジョーレ(牡5歳)、同6着のサンレイレーザー(牡5歳)が参戦。古馬のほとんどが、一度は対戦経験のあるメンバー構成となりました。

 だからといって、これまでの結果どおりに収まらないのが、競馬です。なおかつ、安田記念は極悪馬場で行なわれ、力を出し切れずに終わった馬がたくさんいたと思います。今回、巻き返しがあっても、おかしくありません。

 昨年のマイルCSの覇者トーセンラー(牡6歳)は、その候補と言えるでしょう。安田記念では14着と大敗しましたが、トーセンラーは跳びがきれいで、強烈な決め手が武器。あの馬場では、実力の半分も出せなかったのではないでしょうか。

 安田記念のあとは休養し、秋の復帰戦には京都大賞典(10月14日/京都・芝2400m)を選んできました。通常、マイルCSを目指すのであれば、毎日王冠(10月12日/東京・芝1800m)か、富士S(10月25日/東京・芝1600m)、もしくはスワンS(11月1日/京都・芝1400m)あたりが始動戦となりますが、昨年本番で結果を出したからか、今年も同じローテーションで挑んできましたね。

 芝2400m戦からマイルのGI戦に向かうというのは、このトーセンラー以外、記憶にありません。ただ、2400mの競馬とマイルの競馬には共通するところがあります。それは、自らが理想とする好位置につけて、折り合い、そして終(しま)いの脚をためることです。まして、京都大賞典とマイルCSが行なわれるのは、同じ京都芝の外回り。仕掛けどころがイメージしやすく、前哨戦としては意外に合っているのかもしれませんね。

 京都大賞典では、昨年と着順も同じ(3着)だったトーセンラー。本番に向けて、上々の過程を経て、今年も有力馬の一頭であることは間違いないでしょう。

 新興勢力としては、この秋はマイル戦に新味を求めてきたロゴタイプ(牡4歳)、そして3歳馬のタガノグランパ(牡3歳)とホウライアキコ(牝3歳)がいます。そのうち、異色な存在として気になるのは、タガノグランパです。

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