2014.11.02

【競馬】あのパカパカファームが充実施設を新設

  • 河合力●文 text&photo by Kawai Chikara

『パカパカファーム』成功の舞台裏
連載●第42回

2012年のダービー馬ディープブリランテを輩出し、一躍脚光を浴びたパカパカファーム。今年もクラリティスカイ(牡2歳)という重賞ウィナーを生んだ同牧場は、生産馬が活躍し続けている中で、着々と牧場自体のレベルアップを図ってきた。その象徴のひとつが、廃校となった小学校を改築した施設である――。

 ディープブリランテが日本ダービーを制した2012年以降、パカパカファームはコンスタントに活躍馬を輩出している。クラリティシチー(牡3歳)は、重賞タイトルこそ手にしていないものの、今年4月のGI皐月賞(中山・芝2000m)に駒を進めた。そして10月、クラリティスカイ(牡2歳)が新設重賞のいちょうS(東京・芝1600m)を制覇。レコード(2歳馬によるコースレコード)勝ちのおまけつきで、来年のクラシック候補に名乗りを挙げた。

 そうした状況の中、パカパカファームはさらなる躍進に向けて、さまざまなことに取り組んでいる。その最たるものが、廃校となった小学校の改築だ。牧場近くの、2012年に買い取った旧・賀張小学校は今秋、大きく変貌していた。

廃校となった小学校の内部を改築して作ったゲストルームのひとつ。 パカパカファーム代表のハリー・スウィーニィ氏が、小学校の中を案内しながら、この”新施設”について説明してくれた。

「小学校の半分は、牧場を見に来た人たちのゲストルームとして、宿泊できるように改装しました。ゲストルームは3部屋ほどあり、キッチンやリラックスルームも完備しています。部屋にある絵や家具については、なるべくお手頃価格でいいモノを、私が海外で探して買ってきました。繁殖牝馬の輸入と同じですね(笑)」

 サラブレッドの生産牧場が密集する日高地方には、多くのバイヤーが訪れ、数日がかりでいくつもの牧場を回る。しかしこの地域には、利便性のいい宿泊施設が少ない。そこで、バイヤー向けの宿泊施設として、この小学校を使うアイデアに至ったという。