2014.10.02

【競馬】外側から見た、日本馬の凱旋門賞制覇の可能性

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 千葉 茂、日刊スポーツ●photo by Chiba Shigeru、Nikkan sports

 まだまだ当日までちょっとしたニュースがあるだけでオッズは動くが、それでもレースを3日後に控えたこの時期で、これだけオッズが拮抗しているのは珍しいケースだ。それだけ、今年の凱旋門賞が混戦ということを表している。

 我々は昨年、一昨年のオルフェーヴルでやや慣れてしまった感もあるが、日本の3頭がいずれも高い評価を与えられているのは、それだけでももの凄いことである。欧州の競馬メディアでも「混戦だからこそ、今年こそ日本の3頭のどれかが勝つ可能性が高い」との論調を目にするほどだ。今年こそ日本馬は本当に勝てるのか。これまでの日本馬に足りないものはなんだったのか。

「それは運です」

 そう答えるのは、外国人短期免許制度の黎明期に何度も来日し、ジャパンカップや朝日杯3歳(当時)ステークスなどの大レースを勝ったマイケル・ロバーツ元騎手だ。

「私も大本命の馬で2着に負けましたが、このレースを勝つのには実力だけではなく、運も必要だと、身をもって感じています」

 現役時代に10回以上も凱旋門賞に挑戦し、惜敗は何度もありながら、結局勝つことができなかったロバーツ氏は今年の日本馬を、意外な視点で分析した。

「勝てるかどうかのパーセンテージでいったら、昨年や一昨年のオルフェーヴルと大きな差はそうないでしょう。オルフェーヴルではなく、今年の3頭が昨年や一昨年の凱旋門賞に出走したとしても、同じだけ勝ち負けになったはずだと考えます。それだけ今の日本の馬は高いレベルにあります」

 では、日本のどの馬が勝つ可能性が高いのだろうか。

「ジャスタウェイは大変能力が高いと思います。しかし、距離は課題でしょう。ハープスターも素晴らしい瞬発力です。札幌記念で長くいい脚が使えることも判りました。ですが、私は3頭の中ではゴールドシップに魅力を感じます。札幌記念(8月24日・札幌競馬場・芝2000メートル)は追走に手間取っていましたが、今年の凱旋門賞なら十分楽に追走できるはずです」

ドバイ・デューティーフリー(GI)を制したジャスタウェイ。こちらも人気の一角