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【競馬】外側から見た、日本馬の凱旋門賞制覇の可能性

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 千葉 茂、日刊スポーツ●photo by Chiba Shigeru、Nikkan sports

 本番を3日後に控え、日本から遠征した3頭も順調に調整を消化。現地時間の1日朝には、ハープスター(牝3)がシャンティイのコワイラフォレ調教場で、ジャスタウェイ(牡5)とゴールドシップ(牡5)はシャンティイ競馬場の芝コースで、2頭による併せ馬で、それぞれ追い切りが行なわれ、いよいよ大一番に向けて戦闘モードにスイッチが切り替わった。
 
 3頭ともに現地での評判は上々で、ことハープスターに関しては、同じ場所で調教を行っていた他の地元厩舎のスタッフから、レース1週前の追い切りを見た感想が、興奮交じりに送られてきたほどだ。

「なんなんだ、あのすごい牝馬は。先に3頭を前に行かせて、かなり離れた後ろからゆっくり追走していたかと思いきや、ちょっと仕掛けただけで、あっさりと全部抜いていったよ!」

海外からも評価が高いハープスター。有力馬の1頭だ!海外からも評価が高いハープスター。有力馬の1頭だ!

 しかし、日本勢がどれだけ好調であろうとも、競馬は相手があってのもの。年明け頃にはトレヴ(牝4歳/フランス)や、ルーラーオブザワールド(牡4歳/アイルランド)、マジシャン(牡4歳/アイルランド)、フリントシャー(牡4歳/フランス)といった面々が今年の2400メートル路線の主役と見られていたが、フタを開けてみれば相次いで精彩を欠き、日に日に混戦ムードが高まりつつあった。昨年4着だった日本のキズナの故障もその理由の一つだ。このまま今年の凱旋門賞は低レベルの一戦として行なわれるのかと見られていたが、本番が近づくに連れて状況も転じ、1日段階で20頭がエントリー、うち14頭がGI馬という高レベルでの大混戦となった。
 
 ブックメーカー各社のオッズを見ると、タグルーダ(牝3歳/イギリス)と、前哨戦を制したエクト(牡3歳/フランス)がオッズ5倍前後で1、2番人気を分け合い、ジャスタウェイ、アヴニールセルタン(牝3歳/フランス)、ハープスターが7~8倍のオッズで続いている。昨年の覇者トレヴとゴールドシップはそれに次ぐ10倍前後のオッズだ。

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