【競馬】朝日杯FSはコディーノで鉄板もクラウンレガーロに馬券的妙味あり

レースセンスに優れたクラウンレガーロ。朝日杯でも上位争いが期待できる。レースセンスに優れたクラウンレガーロ。朝日杯でも上位争いが期待できる。元ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 2歳牡馬にとって唯一のGI、朝日杯フューチュリティS(中山・芝1600m)が12月16日に開催されます。

 ただ、GIとはいえ、舞台がトリッキーなコースの中山・芝1600m。それを嫌ってか、最近は厩舎期待のクラシック候補は、その翌週(12月22日)に行なわれるラジオNIKKEI杯2歳S(阪神・芝2000m)に出走することが多くなりました。来年のダービーを狙うような馬は朝日杯にはあまり出走しなくなり、「事実上の2歳ナンバー1決定戦はラジオNIKKEI杯」とも言われたりしています。

 実際、朝日杯の過去10年の連対馬で、クラシックでも連対した馬は2頭のみ。それに対して、ラジオNIKKEI杯の過去10年の連対馬は、7頭がクラシックで連対しています。こうした結果を受けて、「クラシックを狙う馬はラジオNIKKEI杯へ」という傾向は、近年ますます強くなっているような気がします。

 その要因は、前述したように中山・芝1600mという舞台にあります。スタートしてからすぐコーナーがあって、なかなか息が入らずに4つのコーナーを回ります。そのため、乗っている者にとっては、ぐるぐるとずっと回っているようなイメージになり、非常にトリッキーな感覚に陥ります。結果、レースは乱ペースになったり、ごちゃついたりすることが多くなって、感受性の強い2歳の若駒だと、掛かったり、怯(ひる)んだりという変な癖がついてしまう心配があるのです。

 かたや、ラジオNIKKEI杯の行なわれる阪神・芝2000mは、内回りコースでも2歳戦ならゆったりとしたペースになりやすく、広々としたコースなので、ごちゃつく心配がありません。ゆえに、変な癖がついてしまうリスクが低く、翌年の大きいところを狙う馬は、1週待って阪神へ向かうことが多いのでしょう。

 しかし、今年はちょっと違います。例年ならラジオNIKKEI杯に向かいそうな、来年のクラシック候補生が、朝日杯に出走します。先日(11月17日)の東京スポーツ杯2歳Sを快勝したコディーノ(牡2)です。3戦全勝で、すべてのレースを圧倒的な強さで勝ってきました。

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