【木村和久連載】盛況な女子ゴルフ界 その活躍は多様性に富み、さらなる広がりを見せている (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 プロゴルフのファンは、男子も女子も男性が多いです。つまり、ゴルフファンは自らラウンドする人が多数を占めています。だから、選手のミスは見ているほうにもしかと伝わって、気持ちを共有できるんですね。

 ラフにボールを食われれば、「今の時期のラフは長いから大変だ」と選手の心情を汲み取ることができます。また、女子の場合、自分と飛距離が近いから「そこは刻みだろう」とか、「そこは狙え」などと、胸の内を同一化できます。

 そうやって、オヤジのアマチュアゴルファーが日本の女子ツアーを支えている――そんな構造になっているのではないでしょうか。

女子プロゴルフツアーはアマチュアゴルファーのオジさんたちに支えられている面はあるかもしれませんね...。女子プロゴルフツアーはアマチュアゴルファーのオジさんたちに支えられている面はあるかもしれませんね...。この記事に関連する写真を見る(2)BS・CSで活躍する女子プロ
 華やかなプロの世界ですが、現実は厳しいものがあります。女子のプロテストの合格率は約3%で、毎年20人ほどしか受かりません。そのうえ、合格してからシード権を獲って、ツアーに参加できるのはほんのひと握りです。

 それでも近年は、下部ツアーとなるステップ・アップ・ツアーの試合数も増加。多くの選手が活躍できる場が増えているのは確かです。さらに、BS放送やローカルTVにはゴルフ番組がたくさんあって、そこで活躍の場を見出しているプロもいます。

 今をときめく渋野日向子選手も『ゴルフサバイバル』(BS日テレ/毎週金曜日21時~)出場者ですから、"第二のシブコ"が今、BS番組に出ているかもしれない。そういう"青田買い"の意味で見るのも楽しいです。

 その他、ドラコン女王の高島早百合選手や、幼少の頃はタカラジェンヌ志望で、ド派手衣装&メイクで知られる臼井麗香選手など、個性的な選手たちがさまざまなゴルフ番組に出演。番組を盛り上げており、見ていて非常に楽しいです。

 キャラクターを確立すれば、ツアー以外のゴルフのお仕事もくる。それはそれですばらしいことですね。

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