【木村和久連載】盛況な女子ゴルフ界 その活躍は多様性に富み、さらなる広がりを見せている (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(3)プロアマ体験が気軽に
 最近、プロゴルファーの仕事の裾野は一段と広がっています。そのひとつが、アマチュアゴルファーとのラウンドです。今やプロの選手と、ものすごく簡単に、それも格安料金で同伴プレーができるようになって、「びっくりしたなもう」の世界です。

 今から30年ぐらい前は、プロゴルファーはとても遠い存在でした。一緒にラウンドするなんて、トーナメント前日のプロアマ競技に呼ばれて参加するぐらいしかないと思っていました。

 念のために言っておきますが、練習場で教えていて一緒にラウンドしてくれるのは、レッスンプロです。ここで言っているのは、プロテストに合格したトーナメントプロのことです。

 かつて私は、1994年のアメリカン・エキスプレスグランドスラムというシニアトーナメントのプロアマに呼ばれて参加させていただきました。生まれて初めてのプロアマ戦で、ゲストプロはアーノルド・パーマーに、リー・トレビノ......って、歴史的な偉人じゃん!

 しかも、前の組にトレビノがいる組み合わせ。これ、どういうことかわかります? プロアマとはいえ、何千人もの人がコース脇に立って見ているわけですよ。「いや~、この人たちの前で打つのか」「群衆に打ち込んだら、どうしよう」と、ビビりまくりました。

 けど実際は、恐れていたことは起こりませんでした。トレビノが打つと、ギャラリーはそのままトレビノの組についていって......。残されたギャラリーは数十人もおらず、むしろポツンと取り残された感じでした。

 以降、地味に18ホールを回りましたが、同組で一緒に回ったプロがいろいろとアドバイスをしてくれて、楽しい一日を過ごすことができました。

 その後も何回かプロとラウンドする機会がありました。そのつど、すばらしい経験をさせてもらって、スコアメイクのヒントをたくさんいただきました。

 そんな遠い存在だった"プロアマ"が、近頃は全国津々浦々で気軽にできるのですから驚きです。

 現在、ネットでエントリーできるのがPGMの「withGolf」という企画です。先日、実際に参加したので、その内容を紹介します。

 PGMには全国に150名前後の契約プロがいて、所定の日程で各プロが担当するコースでのラウンドに誰でもエントリーできます。料金は約2万円~3万円。これは、プレーフィ込みですから、滅茶苦茶安い価格設定だと思います。

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