「今年の取り組みができた」渋野日向子が目標の大会へ弾み。大ギャラリーを沸かせた躍動にはワケがある (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text bv Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

樋口久子 三菱電機レディスで奮闘したディフェンディングチャンピオンの渋野日向子樋口久子 三菱電機レディスで奮闘したディフェンディングチャンピオンの渋野日向子この記事に関連する写真を見る 米ツアーの参戦中に、国内ではすでに2勝を挙げた川﨑春花など、今年デビューした新星も続々と台頭してきている。

「うれしいと同時に、自分も頑張らないといけないという気持ちにさせてもらえる。年下でもみんなライバルですし、年下だからといって、一緒に回って手を抜くということはまったくない。もっともっと年下の子が活躍して、まだまだ下の子が出てくるのが楽しみ。

 その一方で、同い年の勝みなみちゃんとか、(2つ下の)西村優菜ちゃんとか、いろんな選手がアメリカツアーに挑戦できる時代になってきた。私も頑張りたい」

 次戦のTOTOジャパンクラシックにも渋野は出場する。

「今年の目標のひとつが、TOTOジャパンクラシックにアメリカツアーの選手として出場することだった。それが叶えられたので、すごくうれしいですし、予選落ちがないので、4日間プレーできるのが楽しみだし、初日から頑張れたら、もうちょっといい内容のショットが打てたらというのが、(同大会に向けた)目標かな」

 渋野が引きつれる大ギャラリーは、ナイスプレーには喝采を送り、ミスすれば、渋野の気持ちを代弁するように溜息を吐く。そうした素直な反応が、渋野は心地よい。

「アメリカでもそういう反応はあるけど、やっぱり日本は一緒に喜んだり、落胆したりしてくれて、18ホール、ずっといい雰囲気で回らせてもらえる。それは力になります」

 日本のギャラリーとともに、1年ぶりとなる通算8勝目(全英女子オープンも含む)を飾ることができれば、これ以上の幸福はない。それを最認識した、日本女子ツアーの復帰戦だった。

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