「イップスかもしれない」疑心暗鬼になっていた堀琴音を救った言葉とは? (4ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 声援を受けながらプレーできることが、本当にうれしかったです。バーディーをとったら『ナイスバーディー!』と声が上がって、ピンに絡むようなショットを打つと大きな拍手をしてくれる――そういうのが、自らのエネルギーになっていたんだなと改めて思いました」

――まだ25歳という若さでありながら、プロになってからのこの数年間は、まさに波乱万丈の時を過ごしてきました。その間、寄ってくる人もいれば、離れていく人もいたでしょうし、さまざまなことを経験したと思います。その過去を改めて振り返ってみて、今、どういった思いでいますか。

「私の成績が悪い時でも支えてくれた人の中には、いつでも私から離れるタイミングがあったと思うんです。でも、それでも離れずに支えてくれ、今なお応援し続けてくれることは、すごくうれしく思います。それって、すごく幸せなことだな、と。本当にありがたいです」

――ツアー初優勝が今後の目標となると思います。

「はい。(優勝への距離感も)以前より、近くなっていると感じています。1、2年目のときより技術は向上していますし、優勝したい気持ちも強いです。できることなら、今年中に果たしたいと思っています」

(おわり)

堀琴音(ほり・ことね)
1996年3月3日生まれ。徳島県出身。身長163cm。A型。2015年シーズンにツアー本格参戦を果たし、1年目からシード権を獲得。ツアーを背負って立つ"大器"として期待される存在だったが、2018年シーズンを迎えて突如の不振に陥る。しかし今年、復調の気配を見せてツアー初優勝を目指す。7月5日現在、賞金ランキング41位(獲得賞金2746万1332円)

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