黄金vsプラチナvs新世紀。女子ゴルフの実力者たちは何が優れているのか? (4ページ目)

  • 古屋雅章●構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images


小祝さくら(22歳)
こいわい・さくら/1998年4月15日生まれ。北海道出身。身長158㎝。血液型A。ツアー優勝3回。2020-2021シーズン賞金ランキング3位(獲得賞金8514万2208円)

 今年初戦のダイキンオーキッドレディスでは、小祝選手の我慢強さが優勝を引き寄せたと言ってもいいでしょう。最終日は雨の中、1番ホールで3パットのボギーを叩いてトップとの差は3打差に開きました。しかし、前半は周囲も伸ばし切れず、彼女もその後は4番でひとつ戻してパープレーでしのぎます。そうして、得意とするインコースまで勝負を持ち越せたことが、勝利につながりました。

 初日には3回バンカーにつかまり、その3回ともパーをセーブしているところも、彼女の我慢強さやしぶとさがうかがえました。我慢強く戦えるということは、裏を返せば、ウィークポイントがないということでもあります。

 プレースタイルは淡々としていてマイペース。"小祝さくらワールド"を醸し出しています。そんな小祝選手の持つ資質こそ、ゴルフという競技に最も向いているのではないかと思っています。

 辻村明志コーチのもと、上田桃子選手のような強い気持ちを持つ先輩たちとしのぎを削りながら、自分らしさを見失わないところにも芯の強さを感じます。「賞金女王を目指す」と明言する彼女にとって、今年は幸先のいいスタートが切れたのではないでしょうか。

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