原英莉花「ボギーから身体がウズウズした」。初挑戦の「まぐれ」から女子OP優勝へ (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 初のメジャータイトルに向け、最終日は1番(パー5)の"おはようバーディー"からスタートし、小祝との差を5打差に広げた。

「今日はパッティングのフィーリングがあまりよくなくて、思うように身体が動かないと思っているなかで、自分のプレーに徹することだけを考えていました。思ったよりアドレナリンが出ていたのか、アイアンが飛んじゃって、距離感を合わせるのも難しくて......。

 でも(6番の)ボギーで楽しくなってきた(笑)。"ボギーは打ちたくない"という気持ちでプレーしていたんですけど、いざ打ってしまったら身体がうずうずしてきて、スイッチが入りました」

 圧巻だったのは、後半に入ってからの3連続バーディーだ。

 11番(パー4)はセカンドを1m以内に寄せ、12番ロングでは2打目を久しぶりにバッグに入れていた3Wでピン手前20ヤードの位置に。パターを手にしたカラーからの3打目は入らなかったものの、3mのバーディーパットを沈めた。そして、13番(パー3)はグリーンをわずかに外したところからチップイン。事実上、優勝を決めた一打だった。

 原は、小祝に4差、3位の上田桃子には8打差をつけて4日間の戦いを終えた。

「みなさんは『原英莉花はドライバー』だと言いますけど、私はアイアンが好き。ドライバーでしっかりフェアウェーに置いて、そこからのピンに絡めるショットを見てほしいです」

 日本女子オープンはアマチュア時代を含め、6年連続6度目の挑戦だった。

「中学生の頃から憧れの舞台だった。初めて出場した2015年はまぐれで予選会を通過したけれど、本戦は予選落ちでこんな(難しいセッティングの)舞台で勝てる日が来るのかと思っていた。(2016年大会、2017年大会と連覇した畑岡)奈紗ちゃんに対しても、すごいなと思うだけだった。

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