【木村和久連載】1年後に延期された東京五輪開催の是非を考えてみる (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 東京五輪まで、まだ1年あると思っていますが、開催の可否は今年中には決めないといけないでしょう。

 東京では、すでに第2波が来ていると言われ、新規感染者の数が連日200人以上という有り様。状況は極めて厳しいです。無理をして、強硬に開催して非難を浴びるよりも、名誉ある撤退をするのも、作戦のひとつです。

 逆に、早々に開催を断念して、その代わりに、次のプランを練る作戦もあります。1944年に開催予定だったロンドン五輪は、第二次世界大戦によって中止。1948年に繰り越しで開催されました。同様に、2024年大会を東京五輪にするという案も、無きにしも非ずではないでしょうか。

 そうして、2024年のパリ五輪は、2028年にズラして開催してもらう。これぞ、政治的決断じゃないですか。

 東京五輪を4年後に伸ばす決定をして、その後、安倍首相が勇退したら、それはそれで、なかなかがんばった首相として評価されると思うのですが。いかがでしょう?

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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