【木村和久連載】都市伝説もいっぱい。アマチュアゴルファー英雄伝 (3ページ目)
非常に場違い感があって、恐縮しました。大物漫画家の方々の中に、なぜ自分だけひとりポツンと混じっているのか? その理由を小池先生にやんわり聞いてみると、「おまえは(誰とラウンドしても)ビビらないから面白い。手加減なしでやっつけてこい」と言うのです。つまり、場を引っかき回して来い、という意味でしょう。
そうしたら、実際に私と同組でターゲットとなった先生は調子を崩して、小池先生の狙いどおりに......。念のため言っておきますけど、別にこっちは何もしていませんよ。マイペースでゴルフをしていただけですよぉ~。
という感じで、小池先生は事前に"策"を練るのが好きなのです。
こういう話もあります。
小池先生が某名門コースで、シニアのクラチャン(クラブ選手権)にエントリーすることになりました。エントリーのラインナップを見て、「今年はひょっとしたら、勝てるかも」と思ったそうです。
けど、一番強い優勝候補がひとりいる。だから、2位にはなれる。「でも、優勝したい」と思った小池先生は、考えた挙句、どうしたと思います?
なんと、その優勝候補のメンバーに電話して、「すまないが、今年のシニアのクラチャン、出場を辞退してくれないか」と持ちかけたそうです。
無論、相手は断りましたけどね。
戦略って、そういうこと?って思われるでしょうが、こういう話を大マジメに語る小池先生が、なんともオチャメでした。
関西の超名門コースのメンバーになる時も、漫画原作者の肩書きでは入れないからと、まずは某芸術大学の教授の肩書きを得ます。そして、関東の名門コースのメンバーになって、そこから大学教授ということで、関西の超名門コースを紹介してもらう、という戦略を取ったそうです。
事実、そうした戦略によって「無事に入会できた」と、小池先生は自慢しておりました。
ふたりの偉大なるアマチュアゴルファーに、あらためて敬意を表します
3 / 4