「隠れ美女ゴルファー」ジョン・ジェウン、別人のように好成績な秘密 (3ページ目)
こうして、いい精神状態を保てるようになったことは、今季の開幕戦ですぐに結果として表れた。
実は、話を聞いて驚いたのだが、日本ツアーに本格参戦を果たした2015年以降、意外にも彼女は「ダイキンオーキッドレディスでは、一度も予選を通過したことがない」という。苦手意識が刷り込まれると、そこから脱出することは非常に困難だ。しかし今季、彼女は見事に予選通過を決めて43位でフィニッシュした。
「開幕戦でいい結果を残したいというのは、当然誰もが思うこと。でも、『今年も予選を通過できないかも......』と、どこかでそう思っている自分がいて......。ならば、今年は開き直って、予選落ちしたら『それはそれで、自分の運命だと受け入れよう』と考えるようにしたんです。そうやって目標を下げて、自分へのプレッシャーがなくなると、不思議なことにショットの感覚もよくなってきたんです」
以来、ジョン・ジェウンは試合に臨む際、常に「できない自分を受け入れるようにした」という。
「私はあまり感情を表に出すタイプではありませんが、誰よりも勝負に対する"欲"は強いと思っています。実は、かなりの負けず嫌いなんです(笑)。
そんなですから、試合の結果が40位~50位だとして、そういう状態がずっと続くと、やはりメンタル的にはよくないですよね。『私はこれくらいの実力じゃないのに』『もっと上にいけるはずなのに』って、考えれば考えるほど、さらにしんどくなってしまって......。
そこで、『自分もがんばっている。けれども、私よりももっと努力している人がいて、もっと上手な人がいる』と、考えを改めるようにしたんです。そうすると、気持ちがすごく楽になったんです」
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