【木村和久連載】アマチュアが直面するハンデ取得&維持の厳しさ (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 たいがいハンデ「10」~「13」くらいで進軍は止まってしまうもの。それこそ、シングルになるのは横綱になるぐらい難しく、月例ならふた場所連続優勝ぐらいしないと、シングルにはさせてもらえないのです。

 その代わりと言ってはなんですが、クラブ競技にはグループ分け制度があって、鶴舞CCの場合は当時Aクラスがハンデ「12」以上、ハンデ「13」以下がBクラスでした。私は最高ハンデ「12」で、シングルにはなれませんでしたが、念願のAクラス入りを達成。競技会では、シングルさんたちと一緒にラウンドすることになり、大いに刺激を受け、プライドも満たされたのです。

 ところが、10年ぐらい前に、ハンディキャップの流動性というか、現在の実力を厳正に判断するシステムが始まりました。これは、毎月スコアカードを提出しないと、ハンデがどんどん下がっていくものでした。

 それなら、「スコアカードを出せばいい」と思われるでしょうが、そんな人様に出せるようなスコアを、いつも、いつもマークしているとは限りません。結局、スコアを出しても、出さなくても、ハンデは削られる......。私のハンデも、次第に「13」→「15」→「18」と落ちていき、気づいたときには、私はただの負け犬ポチに成り下がっていました。

 ちょうどその頃ですね、自分のゴルフのピークを過ぎて、クラブ競技に何回出ても叩くようになったのは......。一度、キャプテン杯という準メジャーの競技会で優勝してしまい、大きなカップをいただきました。そこで、ひと息つくと、もう前には進めなくなったのです。

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