オフの下半身強化でショット不振に。宮里藍、メジャーで復調なるか (2ページ目)

  • 武川玲子●取材・文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 宮里はこれまで、同コースとの相性が決していいとは言えなかったが、昨年は違った。初日から「67」の好スコアをマークして首位に立つと、2日目も「70」で回ってトップの座をキープ。最終日は首位と2打差の5位という好位置で迎え、悲願のメジャー初制覇へ、その可能性も、期待も大いに高まった。

 結局、最終日は「75」とスコアを伸ばせずに後退。最終的には18位タイで終えたが、宮里がまだまだメジャーで戦える実力があることを証明した一戦となった。

 好調の要因は、パッティングだった。その前週の試合の際に、パターのロフトの角度を変えて調整したら、突如パッティングが冴えわたったのだ。

「昨年は前週の起亜クラシックでパットが冴えて、その流れのまま、勢いがついていいプレーができました。今年はシーズンの初めから、パッティングのフィーリングがすごくいいので、その点に関して不安はありません」

 今季もパッティングには自信を持つ宮里。昨季の最終戦、CMEツアー選手権から左手を下にしてグリップする"クロスハンド"に切り替えた。

 今や男子プロでも、マスターズチャンピオンのジョーダン・スピース(23歳/アメリカ)、メジャー4勝のロリー・マキロイ(27歳/北アイルランド)らが取り入れているスタイル。これだと、インパクトで、いわゆるパンチが入ることが少なくなり、もともとゆったりしたリズムでストロークする宮里には適している。実戦で続けてきて、ようやく自信もついてきたところだ。

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