【木村和久連載】スピンはかけるものではなく、勝手にかかるもの (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 インタビューでは、スピンの話に花が咲きました。フォーティーンのウェッジが発売されてから、アマチュアの「スピンに対する意識が変わった」とおっしゃっていました。それはつまり、「スピンはかけるものから、勝手にかかるもの」に変化したというのです。

 通常、プロや上級者は、意図的にボールに回転をかけて、スピンを発生させます。その回転方法は、アイアンやウェッジのロフトを立てて、ボールを潰すように打つのですが、アマチュアが真似をしてできるようなものじゃありません。逆に、大きなミスにつながる可能性のほうが高いでしょう。

 ところが、フォーティーンのウェッジは、普通にアマチュアが打っても、勝手にスピンがかかるのです。そう言われても、「スピンの実感は少ないです」と私が言うや、竹林さんは最適な条件を提示してくれました。

 最もスピンのかかりを感じやすいのは、「アプローチウェッジで、50~60ヤードを打ったとき」なんだそうです。

 そうかぁ~。そう言われて、妙に納得しました。要するに、100ヤードぐらいの距離だと、スピンはかかるけれども、もともと高いボールだから、勝手にボールが止まる。一方で、20~30ヤードの短い距離だと、スピンがかかるほどの摩擦が発生しない。

 それが、50~60ヤードの距離だと、適度に打ち込むので、摩擦が生じて勝手にスピンがかかりやすいのです。しかも、自分の目でスピンを確認しやすい、というメリットもあります。

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