まさかの3週連続予選落ち。いったい、上田桃子に何があったのか (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 上田は、かつてない"大改造"を行なっていたのだ。それが、3試合連続予選落ちの理由だった。しかしそれは、彼女が目指すスタイルを確立するため、そして再び飛躍するためには、必要な"改革"だった。

「いいショットができなければ、変えなきゃいけない。そう思って、コーチと一緒にいろいろなことに取り組みました」

 そもそも上田は、ツアー屈指のショットメーカーとして定評があった。だが、武器である正確なショットは、ここ数年鳴りを潜めている。2014年シーズンの樋口久子 森永レディスからおよそ2年間、優勝から遠ざかっているのも、その影響があるのかもしれない。

「今年の全英女子オープンに出場したあとには、できるだけストレートに近い出球が出るような練習もすでにやっていました。もともとドローヒッターですが、どちらの球筋も打てるようにならないといけないな、と思ったんです。それから、意識やアライメント(アドレス時の体の向き)など、あらゆることを変えていきました。」

 この"改革"の時間は、上田にとって相当つらいものだったに違いない。しかし、彼女はへこたれなかった。もう一度頂点に立つために、自らの考え方を一から改めて、練習に打ち込んだ。休日をとって気分転換を図るようなこともなく、朝から晩までひたすら球を打ち続けたという。

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