賞金シード当落選上の香妻琴乃「私が見ているのは、そこじゃない」 (3ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「スイングの教えでもそうなんですが、(中島プロは)自分のプレーをよく見てくれているな、と驚かされることが多いです。『あのときは、もっとこういう気持ちで打ったほうがよかったね』とか、『あのホールのセカンドショットから、すごく集中できていた。そこから確実によくなった』とか、試合中で感じたことをいろいろと伝えてくれるんです。それが、すごく励みになっています。

 あとは、精神的に楽になることや、ゴルフをやるうえで大切なことなど、心に刻まれる話をたくさんしてくれます。例えば、『自分でひとつだけ、これだけはやるっていう決め事を持っておかないと、ブレてしまうよ』と。そういう言葉は、自分の(成長するうえでの)財産になっていますね」

 その中島プロに、香妻のゴルフをどう見ているのか、聞いてみた。すると、こんな答えが返ってきた。

「まだ、自分の力を十分に発揮できていません。ゴルフがうまくかみ合っていないというか、スイングにも迷いがあります。"迷い"というのは、攻め方やコースマネジメントにおける迷い。まだまだ自分の中で"これ"っていうものがつかめていないのだと思います。それをつかめれば、もっと上位にいけますよ」

 香妻にはまだ伸びしろが十分にある――中島プロは、そう太鼓判を押す。そして、こう続けた。

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